『もがく建築家、理論を考える』出版のおしらせ

『T_ADS TEXTS 02 もがく建築家、理論を考える』は、日本を代表する建築家たちが、建築をつくる「理論」を、自身の代表作を訪れて語る本です。

「理論」というと難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言えば「人々が納得できる説明」です。建築家は、自らの作品を振り返って、どのような言葉で納得できる説明をするのか? その言葉は、クライアントや一般の人々だけでなく、自分自身を納得させるための言葉でもあるのだということが、この本から読み取ることができます。

この本には、ベースになったオンラインの映像講義があり、無料登録によって誰でも視聴することができます(オンライン講義「現代日本建築の四相」案内ページ)。オンライン講義を制作するなかでは、やはりカメラというフレームから覗く建築と、自分の動きに連動して刻一刻と姿を変える実際の建築は、どうしようもなく別のものだということも痛感しました。しかしそれでも、写真だけでなく、映像と言葉というメディアも使うことで、建築をより多層的に理解できるのではないかと思います。